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自己資本規制比率と信託保全

 自己資本規制比率、信託保全と聞くと難しそうな言葉ですが、端的に言うとFX会社の信用度に関わる指標です。1998年に外為法が改正され、民間企業間でも外国為替取引が可能になりました。しかし、そのころはFX会社に関する法が整っておらず、顧客の投資金を持ち逃げするような悪徳業者が蔓延し、社会問題になっていました。そこで2005年に金融先物取引法が改正され、業界の清浄化が始まることになります。そのうちの一つが自己資本規制比率です。

自己資本規制比率

自己資本規制比率とは、

で計算され、「固定化されていない自己資本」とは企業が今すぐにでも動かせる自己資本、「リスク相当額」とは発生しうるリスクに対応するために必要な額を示しています。

 つまり自己資本規制比率とは発生しうるリスクに自らの資産で対応する力があるかを示す指標になります。自己資本規制比率が100%を切っている場合は発生したリスクに対応するだけの資産が足りずに倒産しやすいということになります。FX会社は自己資本規制比率が120%以下にならないように義務付けられています。自己資本規制比率を見れば、倒産しにくいFX会社が分かるということになります。

信託保全

 それではもしもFX会社が倒産したときはどうなるのでしょうか。ここで重要なのが信託保全という制度になります。信託保全とは、FX会社がもし倒産したときに、出資金を保証する制度として2010年に導入されました。株式の場合は投資した企業が倒産すると、出資金は戻らず、株は紙切れ同然になってしまいます。しかしFXの場合、FX会社は大手の銀行と提携しているので、もしFX会社が倒産しても銀行から出資金は返金されます。この時、所持しているポジションを強制決済され、返金されます。  

 実際、FXが倒産するリスクというのは少なくはありますが、存在します。しかし、自己資本規制比率や信託保全という制度もあることから、FX投資者のリスクは他の投資に比べて低いと言えるのではないでしょうか。